
朗読劇:佐倉東高の生徒ら、戦時の日常を伝える−−ミレニアムセンター /千葉
◇沖縄・ひめゆり学徒/旧佐倉高等女学校生徒、女学生の文集を台本に−−30、31日
戦時下の女学生たちは、どのように暮らし、何を感じていたのか−−。県立佐倉東高校の生徒らが30、31日、佐倉市宮前のミレニアムセンターで、朗読劇「SAKURA/OKINAWA」を発表する。太平洋戦争末期、軍需工場で勤労奉仕に明け暮れたり、激戦地で看護活動に従事した女学生たちの日常生活を、現代の高校生が描き出す。【柳澤一男】
佐倉東高の修学旅行先は沖縄県。敗戦直前、衛生兵代わりに戦場に投入され、犠牲となった女学生らを慰霊する「ひめゆりの塔」(糸満市)を見学し、元ひめゆり学徒隊員から直接体験も聞いた。「せっかく訪れたのだから知識を深めたい」と、演劇部顧問の伊三野友章教諭(46)が、女学生の手記を朗読劇で発表することを提案。部員以外に生徒会役員らも加わり、13人が発表会に参加することになった。
岩波ジュニア新書の「ひめゆりの沖縄戦−少女は嵐のなかを生きた」(伊波園子著)に掲載された体験談から、沖縄戦や学校生活の様子をまとめた。
同じ時代、前身の佐倉高等女学校では、生徒らが学徒動員や空襲で困難な生活を強いられていた。1941〜45年に在籍した元女学生らは、卒業50周年の95年に刊行された文集「丹鈴(にれい)」に当時の体験を記録していた。先輩たちの文集を読んだ富弥真奈美さん(16)は「氷点下の工場で、鉄のハンドルを握ると皮膚が凍りつき、離そうとすると皮がむけたというところが印象的だった。どうしてそこまで、と感じた」と話す。
当初は64年前の戦争に無関心な生徒もいたが、この2冊を基に台本を作成し、練習をしていく中で、メンバーらは多くのことを学んだ。生徒会長の鶴田貴之さん(16)は「ドラマや映画で見る太平洋戦争は激しい戦闘場面が多く、非日常と思っていた。実は今と同じように弁当を食べ、電車に乗る日常があったことが分かった」と振り返る。松本静香さん(16)は「自分たちで今伝えられることを伝えたい」と意気込む。
発表会では長編ドキュメンタリー映画「ひめゆり」(柴田昌平監督)も上映する。大人1500円(前売り1200円)、高校生以下は無料。30日は午後5時45分、31日は午後1時45分開演。問い合わせは佐倉東高(電話043・484・1024)。
毎日新聞 2009年1月15日 地方版



